YG性格検査は心理学的根拠に基づいた信頼性の高い性格検査です。人材の適材適所のための活用方法をご紹介します。

社員を育成するためにYG性格検査を活用する

社員を育成するためにどのようなことをされているでしょうか。
多くの企業では、定期的に職場ごとの研修、職級別のステップアップ研修など集合型の研修制度を用いていらっしゃるでしょう。
組織全体の意識を高めるため、企業の理念、目標を浸透させるには集合型研修は効果があります。
それとは別に、現代社会においては、社員一人ひとりが抱えている課題について個別対応の細やかで適切な指導も必要とされてきています。
YG性格検査を利用すれば、個人の性格特性を客観的に明らかにするため、指導する側と教育対象者が同じ問題意識をもつことができます。

人は自分のことをわかっているようで、気づいていなかったり、認めていなかったりするところがあります。自己理解ができるとそこから進歩が始まります。
指導する側は、社員一人ひとりの個性を大切に、良きところを伸ばしてあげる心で動機づけができます。
社員の個性を大切にし、良いところを伸ばすことによる動機付けは、上司への信頼感も増します。
信頼感ができたところで、短所、課題について解決していく指導ができます。
例えば、「意欲が低い」「行動不活発」「思慮が浅い」「主観的で独善的」などの傾向が強い人には、人格を傷つけないようにアドバイスをします。

性格が明らかになれば、社員一人一人の目標が明確になり、やる気を出して仕事だけでなく生活全体において、成長するきっかけとなります。
YG性格検査は、手軽にどの組織でも使えます。検査を実施する側は事前に充分に心して、人を活かすために、YG性格検査を使っていただきたい。
性格検査といえば単に機械的に人を分析し、型を決めつけてしまうように思われがちですが、正しい用い方をすれば、社員も企業も双方に利益をもたらします。

YG性格検査を実施するにあたっての留意点

YG性格検査は、被検査者の性格や特性を調べることができ、企業の人材採用や人事配置に大変効果的なツールですが、YG性格検査は人の内面に触れるものであり、利用側の取扱いは慎重で正しくあるべきです。
従って、YG性格検査利用する人は、次のことに留意してください。

  1. 人間尊重の経営のもと、人の育成を目的として利用する
  2. 優劣の評価ではなく、目的に対する適性調査のために利用する
  3. YG性格検査を利用する場面では、丁寧な言葉遣いと態度で接する
YG性格検査は人の優劣をつけるものでも、差別するために使うものでもありません。
被検査者のありのままの姿を知り、それを活かすために利用します。

既存の社員にYG性格検査を実施して、人事配置や育成に利用する場合は、本人にも診断結果を理解させて、自己観察と自己受容を促し、自己成長の機会とします。 また、上司や育成側の立場の人は、社員の特性を受け止め、長所を伸ばし、短所は共に改善するように社員育成の手立てとします。

役員や管理職にYG性格検査を実施する場合は、YG性格検査の必要性を理解してもらい、リーダーシップの本質が対人影響力であることを認識して、役職にふさわしい人格形成がなされているか謙虚に振り返ってもらいます。

検査を実施する側は、YG性格検査の実施後、被検査者向けに簡単な診断書を作成して、自己理解・自己成長を促すと、YG性格検査を活用する価値が大きくなります。
(長谷川好宏著 「YGテスト入門」より)

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書籍「YGテスト入門」
で詳しく解説しています。