なぜ、人を知るためにYG性格検査が活用されているのか
人を知るためにYG性格検査を活用するのは、
見た目ではわからない、その人の性格を12の視点(尺度)から浮かびあげることができるからです。
YG性格検査の12の視点には以下の項目があります。
- 抑うつ性(明るさ ←→ 暗さ)
- 気分の変化性(冷静 ←→ 感情的)
- 劣等感(自信 ←→ 劣等感)
- 神経質(無神経 ←→ 神経質)
- 客観性・主観性
- 協調性
- 攻撃性
- 活動性
- のんき性
- 思考性(内向き・外向き)
- 支配性・服従性
- 社会性(内向き・外向き)
では1つ1つの視点を観察していきましょう。
- 抑うつ性:楽天的、憂鬱的な人なのか判断できます。
人生に明るい見通しをもつ人は表面的にも明るく安定した人です。
- 気分の変化性からは、仕事に感情をはさまず冷静に処理してほしいです。
しかし冷た過ぎず人間的な温かみも必要です。
- 劣等感:何事も自信を持って前向きに取り組んで欲しいもの。ただ自信過剰は困ります。
適度に謙虚な姿勢が必要です。
- 神経質:些細なことで気が病むと仕事もはかどりません。
適度な細やかさを持ち気配りできる人が望まれます。
- 客観性:主観性が強いと独善的な言動を取ります。
かといって客観性が強すぎると主体性のないことに。バランスが大切です。
- 協調性:人を信頼し、調和を大切にする人、
一方、警戒心が強い非協調性の人はチームワークには不向きですが、問題点を見つけることに優れています。
- 攻撃性:積極的に攻め、目標を達成しようとする意欲のあることは仕事に必要な要素ですが、強すぎると人への攻撃や短気からトラブルが起こります。
- 活動性:動作の俊敏性、活発性は仕事によって必要が変わります。
組織の中ではスピードが求められる仕事が多々ありますがじっくりと人や自然界と向き合う仕事もあります。
- のんき性:決断力を測定できます。のんきな人は何事も心配せずに即決できますが慎重さに欠けます。
一方心配性な人、慎重な人は大胆な決断ができないところがあります。
- 思考性:内向な人は考えを巡らせ深く思考することができます。
外向きな人は無計画的で小さいことを気にせず、人当たりの良い人です。
- 支配性:リーダーシップ、指導者意識、自己顕示欲を測定します。
服従的な人は従順で温暖ですが妥協しやすい面もあります。
- 社会性:自分の世界に閉じこもろうとする内向きな人は独特な作業、作品づくりができます。
外向きな人は社交性が強く目立つことを好み、人を怖れません。
このように1つずつ尺度を観ていくと、必要としている職種に適合している人材が見えてきます。
性格と職種がマッチしていないとその人のもつ能力が発揮されず、雇用する側も雇用される側にとっても不幸です。
なぜ YG性格検査の結果は12の尺度なのか
人間の性格を12の尺度で測定することに注目すると、12個だけの切口だけでよいのか?という疑問があがります。
当然、完全ではないでしょう。
しかし、YG性格検査の原型の開発者であるギルフォード博士、また、その理論を引き継ぎ、YG性格検査を完成させた矢田部教授、辻岡教授らは、これで充分と判断しました。
尺度が多くあれば、人間の性格特性をより精密に測定できたかも知れません。
しかし、そうなるとキリがありません。
複雑になれば、私たち人の性格を短時間で容易に分析・評価できないことになります。
12の尺度は、人の性格をとらえるのに充分且つ必要最小限のものです。
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