YG性格検査の12尺度の因子Rについて
YG性格検査は人の性格特性を12 の尺度(因子)から測定し、グラフ化にしてその因子の強弱の程度を5段階に区切って判定、診断します。
12の尺度の1つ、「因子R」について解説します。
Rは行動特性の側面から「のんき性」を測定しています。
-
点が低いと(段階1,2)のんきではなく
-
物事がすごく気になる
-
心配性
-
慎重
-
石橋を叩いて渡る
-
決定に迷う
-
物事が決められない
ことを表し、小さいことが気になり迷いが生じて決定ができません。
また、慎重になり過ぎて、大胆な決定ができないところがあります。
絶えず、心の中は不安が支配しています。
「これでうまく行くだろうか」
「○○は大丈夫だろうか」
と不安がいっぱいです。
この人たちは団体・組織において忠実です。保守的で体制を維持しようとする人たちです。
逆に点が高くなる(段階4,5)ほど、のんき性が強くなり
-
物事をあまり気にしない
-
のんき
-
気楽
-
決断に迷いがない
-
直ぐに決める
-
決定が早い
-
忘れっぽい
-
気軽さ
-
慎重さにかける
-
衝動的
ということを表します。
因子Rの点が高い人には飽きっぽい人もいます。
決断は早いがあきらめも早い人がいます。
特にプロフィール表(グラフ)全体から因子Rが突き出ている場合は要注意です。
何事も早過ぎて、じっくりした仕事ができず、落ち着きのない人です。
仕事の局面では大胆な決断を求められる場合があります。
特に管理者、営業職には決断力が求められます。
その決断は十分に考え、計画を立てた見通しの上で下すことが大事です。
因子Rは段階4が望ましく、因子Gと合わせてチェックする必要があります。
■ 因子Rの点が低い場合の注意点
情緒特性の因子Nの点が高く、神経質な傾向と合わさっているケースもあります。
因子Nの点の高さとの関連をチェックしてください。
■ 因子Rの点が高い場合も注意が必要
飽きっぽく、決断は早いがあきらめも早い人がいます。
その事例として、因子Rの点が高い事務員は、先輩や上司に一度教えられたことを何度でも聞きに行き、じっくり自分で考えることをしないことがありました。
因子をそれぞれ単独で見るのではなく、行動特性グループ(Ag,G,R,T)、知的活動性グループ(O,G,R,T)を合わせて見ると、よりその人の性格が判ります。
(長谷川好宏著 「YGテスト入門」より)
次のページへ