YG性格検査は心理学的根拠に基づいた信頼性の高い性格検査です。人材の適材適所のための活用方法をご紹介します。

書籍「YGテスト入門」
で詳しく解説しています。

YG性格検査の12尺度の因子Agについて

YG性格検査は人の性格特性を12 の尺度(因子)から測定し、グラフ化にしてその因子の強弱の程度を5段階に区切って判定、診断します。
12の尺度の1つ、「因子Ag」について解説します。
Agは行動特性の側面から「攻撃性」を測定しています。

初めてYG性格検査の評価をする時は「攻撃的」「攻撃的でない」という因子の意味に戸惑いを感じられる方もいらっしゃるでしょう。
この因子Agは、行動特性を見る上で大事です。その人の生き方、仕事振りを推測できるからです。
点が低いと(段階1,2)攻撃的ではなく
  • やさしく温厚
  • 人当たりがよい
  • 物事や目標に対して意欲をもろに示さない
  • 人に強い言葉で迫らない
  • 目標意識の欠如
  • 消極的姿勢
  • 怒りを現さない
  • 気長
などを表します。
温順な人ですが、業績で良い結果を出せない人が多く、押しが弱い、クロージングに弱いので、管理者だと物足りなさを感じます。

逆に点が高くなる(段階4,5)ほど攻撃性が強くなり
  • 積極的姿勢
  • 主体的
  • 物事や目標に対して達成しようとする意欲
  • 性急さ
  • 人に対して攻め打つこと
  • 悪い点を取り立てて非難すること
  • 短気
  • 攻撃的
であることを表します。

特に点が高い人は社会的不適応の人もあり、組織や周囲にトラブルをもたらすことが多いです。
その積極性が、逆に人に嫌われたりもします。
ただし、営業担当者や管理者であれば、段階4ぐらいの点が必要です。

攻撃的というのは、その人の性格の内にある本能的な態様です。
お腹の丹田(へその下の辺りの所)からわき上がってくるエネルギーの感覚です。
これは人を動かす舵取りのようなものです。
大きな業績、偉大な人物の成果などは「攻撃的」という性格から発現したことも多いと思われます。

多くの経営者にインタビューしたところ、攻撃的な人が多数を占めます。
彼らのYG性格検査の結果は因子Agの点が段階4~5でした。

また、この因子Agは、人間関係特性の因子Oと因子Coと合わせて、社会的適応を見ることができます。
この3つの因子が低い人は、人に妥協しやすく自分という存在がないさま、人の言いなりやすいです。仕事にもやる気がありませんし、自己卑下を現している時があります。

因子を単独で見るのではなく、行動特性グループ(Ag,G,R,T)を合わせて見ると、よりその人の性格が判ります。

(長谷川好宏著 「YGテスト入門」より)

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