因子Oと因子Co双方が低い粗点の場合は、人に妥協しやすいと言えます。
行動特性因子Agの点も低いとその傾向はより強まり、自分の主張がありません。
人のいいなりになる人です。
逆に点が高くなると(段階4,5)
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信念が強い
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主観的(自分一個の意見による物事の見方、主観による価値を第一に重んじるさま)
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独善的(自分に都合のよい考え方で自己中心の考え)
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空想的
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人の意見を聞かない
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頑固
であることを表します。
特に点が高い人は、独善的傾向が強いです。
自分の考えを押し通そうとし、自分の理想を空想し、その実現に他のことを顧みないという状況が生まれます。
信念が強いという好ましい見方もできます。
最後まで自分の信念を貫いてやり遂げるという人物も輩出します。
主観的な人は、組織にあってどのような行動態様を表すかが注目です。
組織にとって重要なことを1人になってでも貫くことは良いことです。
ただ、その時の発言が自分のみ正しく、他の意見は、間違っているという論法で相手を攻撃すると問題です。
段階4~5の人は因子Co, Ag, Gの高い点と結びつくと、社会的不適応を起こしやすく、組織を離脱して、自営業や一匹狼的な仕事を好む傾向もあります。ロマン・夢・冒険に傾倒します。
YG性格検査の12尺度の因子Coについて
「因子Co」は人間関係特性の側面から「協調性」を測定しています。
点が低いと(段階1,2)
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協調的(性格・考え方などの異なった者どうしが、互いに譲り合って調和していこうとすること=協同調和の意)
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相手を信頼し開放的
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警戒心が低い
ことを表します。
見知らぬ人とも警戒せずに対応するため、だまされたりもしますが、人に好感をもたれます。
チームワークのメンバーとして適切な人材です。
また、営業担当者として、営業のスキルには乏しいが、お客様に可愛がられて高い受注を得ている人もいます。
因子Oと因子Coの双方の点が低い人は、人に妥協しやすいと言えます。
行動特性因子Agの点も低いとその傾向は強まり、人の言いなりになりやすい人です。
逆に点が高くなる(段階4,5)ほど
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非協調的(協調的でないさま)
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人を警戒し信用しない
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人に対して用心深い
ことを表します。
事例として、スポーツ選手の場合は、団体競技より陸上競技や武道のような単独競技をする傾向にあります。
野球は団体競技ですがピッチャーには、このタイプの人が多くいます。
打者に対する警戒心、自分のピッチングスタイルにこだわるなど、行動態様が非協調性を表しています。
ある非協調的(段階4)な営業担当者は、お客様の表面的な発言を鵜呑みにせず、真の心の願いを傾聴しました。
その結果、お客様との信頼関係が深まりました。営業成績も常にトップです。
因子は単独で見るのではなく、人間関係特性グループ(O,Co,A,S)を合わせて見ると、よりその人の性格が判ります。
(長谷川好宏著 「YGテスト入門」より)
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