YG性格検査の限界

YG性格検査は、万能ではありません。これで知能は測れません。
YG性格検査の信頼性は、心理学上では約80%と述べられています。
これは心理学的に高い値ですが100%ではありません。
YG性格検査は、12の尺度(因子)から人の性格を測定するものです。
これで複雑な人間の性格のすべてを解明できるわけではありません。
YG性格検査は12の尺度で性格をCTスキャンしたようなもので、自ずと限定されたものであると考えるべきです。

では、YG性格検査という心理テストは、ウソを言っているのかと言えば、そうではありません。
心理テストも多くの種類が存在します。
それぞれ心理学者のアイデアや学派としての系統の違いもあるかと思います。
いずれにしろ、複雑な人間の心理や性格を何とか分析し、見えない部分を明らかにしょうとするテストです。
学派の違いから自己の学問を正当化し、他の心理学者の理論をウソ呼ばわりすることは、自らの人格の未熟さをさらすこととなるでしょう。

物理・科学の世界でも、用途に応じた測定器があります。
寸法・重さ・容積・電波・放射能など様々でしょう。その測定器の精度も用途に応じてまちまちであるわけです。
肝心なことは実務において、その目的が達せられているかどうかが測定器にとっては大事なことです。
学問の世界で理論の是非を問う「場」と実務の世界で、組織を守り、人を育成する目的のために活用する「場」とは異なってきます。
実務は現実に根を下ろしています。

YG性格検査を「性格判別のできる万能な検査」というとらえ方をするのは間違っています。
また、心理テストはウソというようなとらえ方もまた、大きな間違いです。
大切なことは、YG性格検査の性質を理解し、適切な目的のもと正しく利用することです。
(長谷川好宏著 「YGテスト入門」より)

 

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YG性格検査の判定がB型だった営業職の事例

営業職の向きの人はYG性格検査の型判定がD型が多くを占めます。
でも、優れた営業成績を出している人はD型に限りません。
YG性格検査の型判定がB型の人にも実績を出している営業職の人がいます。

型判定がB型の人には積極的な人が多く、プロフィール図から以下の3つに注目すれば営業職向きの人がわかります。

  • 活発な行動力がある
  • 計画性のある熟慮型もしくは果断型
  • 決断力がある

また、条件として、情緒特性の因子D,C,I,N と行動特性の因子Agの点が5段階の5に無いことです。
以上のことが揃っている人は新規顧客開拓や提案営業で実績をあげることができる人です。

事例として
中小製造業の営業部長のAさんは部下は女性スタッフ1名という特販部で、新規開拓するのが任務です。
この方は自分の性格を理解し、言葉遣いにも謙虚さが現れていました。
見込み客のニーズを的確に深耕し、的を得たプレゼンで受注確率は3割、知識も豊富で相手の洞察力は鋭いものがありました。
ただし、せっかちで、製造現場泣かせのところもありますが、会社に貢献され経営者の信頼も厚い方でした。

型判定がB型はチームワークが求められる職種は避けて、独りで取り組む仕事で成果を発揮します。
専門職に適性があり、品質管理、生産管理、在庫管理、計数管理、設備管理、企画職などのスタッフ職にも向いています。

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YG性格検査でその人の情緒を測定することができます

YG性格検査は人の性格特性を12 の尺度から測定し、その尺度(因子)の強弱の程度を検査結果にわかりやすく表現します。それを表したのがプロフィール図です。
また、この12の尺度(因子)は4つ側面に分けられます。
4つの側面から

  • 情緒特性
  • 人間関係特性
  • 行動特性
  • 知的活動特性

を評価することができ、被検査者の性格特性をつかむのに役立ちます。

情緒特性

情緒特性は後天的に変化し、精神的な衝突でも変化が起こる性格の特性です。YG性格検査を利用すれば、被検査者の現在の情緒を測定することができます。

因子D,C,I,Nをグループとして見ることで情緒特性を読み取れます。
因子D,C,I,Nの点数が低いと

  • 顔が明るい
  • 冷静
  • 自信がある
  • 落ち着いている

情緒安定傾向にあることがわかります。低すぎると冷淡、無神経、自信過剰と温かみがありません。

因子D,C,I,Nの点数が高いと

  • 憂うつ
  • 感情的
  • 自信なさ
  • 神経過敏

と情緒不安定傾向にあります。4つの因子すべてが高い点に集まると情緒不安定を超えて自己を失い虚脱感があることを現しています。

1つの因子だけが突出して高い場合、例えば因子Nだけ得点が高いと、神経質的傾向を強く示します。

(長谷川好宏著 「YGテスト入門」より)

 

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YG性格検査のE型について(1)

YG性格検査では、5つのパターン図(A,B,C,D,E)から性格の輪郭をつかむことができます。
型に優劣はありません。その中のE型について解説します。

E型は異色型と言われ、寡黙の人です。YG性格検査の検査結果で表れるプロフィール図が左下がり型で情緒不安定性と内向性(消極型)の性格タイプを表しています。
つまり、E型のプロフィール図はD型のプロフィール図(右下がり型)とまったく対照的なプロフィール図になっています。
E型は情緒特性の因子グループD,C,I,Nの点が高く情緒不安定性を表し、情緒に関してはB型と同じタイプです。特に因子C因子Nが高得点でプロフィール図で突出していると虚脱感におそわれたり、情緒の不安定さが起こるなど、組織活動は難しくなります。
また、知覚特性の因子O,Coの点も高いと、B型と同じく組織内での活動に不適応の状態が出やすく、因子Agの点も高いと連動して、この傾向が強くなり、組織内に居づらくなります。しかし、行動特性や社交性は消極的なので、B型のように波風を立たせることはなく、むしろ自己の内に閉じこもるようになります。

YG性格検査のE型について(2)に続く

(長谷川好宏著 「YGテスト入門」より)

 

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YG性格検査のE型について(2)

YG性格検査では、5つのパターン図(A,B,C,D,E)から性格の輪郭をつかむことができます。
型に優劣はありません。その中のB型についての解説のつづきです。

独創的な面があります
因子Oの点が高いと心理的に空想的でふわふわした存在で、独自のパーソナリティの源です。独創的で他の人には及ばない発想をします。

温順なタイプの人
因子Coの点が低いとC型と同じです。誰に対しても協調的・友好的です。
因子O,Coはグループ因子でプロフィール図では近い位置にありますが、因子Coの点が低いと、因子Agの低い点と合わさって、人を信頼し、心を開いてくれる温順な人です。組織においては安心のできる性格です。
因子Agの点が低いと消極的、受身的で弱いところがあります。

不活発な人
因子Gの点が低いと非活動的、動作がゆっくり、着手が遅くなります。

慎重な人
因子Rと因子Tが低いと内省的になり、優柔不断だったり、深く考えすぎたり、几帳面な人がいます。

独りで居ることを好む
因子Aと因子Sが低いと温順で人前に出ることをや、多勢の中に入るのが苦手で、人を避けたがります。

このような特徴を持つ人が多く見られますが、これらすべてが当てはまるわけではありません。プロフィール図をよく見るようにしていください。

(長谷川好宏著 「YGテスト入門」より)

 

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